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2024.01.31 (水)

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わたしとナルトシザー | ナルトシザー代表取締役 河野勇次

昨年スタートした「わたしとナルトシザー」
記念すべきvol.10は特別企画として、弊社取締役社長に就任した河野勇次のインタビューを掲載いたします。
皆さまへの自己紹介を兼ね、熱い想いをお届けします!


■まずは簡単に、自己紹介お願いします。

河野勇次(かわのゆうじ)、東京オリンピックのあった昭和39年生まれ。
干支は辰年、今年の年男です。数えで61歳になるんで本厄です。
星座は乙女座。
趣味はシュノーケリング。アウトドア、キャンプです。
キャンプは家族で、お盆休みなんて1週間ぐらい行ったりします。


■ご存じの方もいらっしゃると思いますが、河野社長のお父様は、ナルトシザーの創業者でいらっしゃるんですよね。

そうです。
父はもともと理容師だったんです。当時のハサミは、毎日使っては研ぐの繰り返し。
「触点の摩耗しないハサミがあればいいのに!」との思いから、ナルトシザーの特徴、円形立体触点の開発に至ったようです。
自分が使うハサミの改良が、ナルトシザーのルーツになったんでしょう。

■「ナルトシザー」の前身「ナルト」の誕生ですね。ちなみにこの屋号はどこから?

祖父が徳島県で営んでいた「ナルト写真館」の屋号を引き継いだと聞いてます。


『原点は、モノづくり』


■そうだったんですね。
 すると子どもの頃から「将来はナルトを継ぐぞ!」と?

子どものときからモノづくりが好きだったんだけど、当時の夢は大工さん。
家業については、まだよく分かっていなかった。出張続きの父がたまに帰ってくると、バフ(回転式の研ぎ道具)を使って何かやってるなあとは思ってた。

■では、ナルトに入社されたきっかけは?

高校生の夏休みに、ナルトの工場でアルバイトしたんだよ。バイト代は安かったなあ。
それで、やっぱりモノづくりが好きということもあって、卒業後に入社したんだよ。
営業もしたかったんだけど、若い自分がお客様に信用してもらって認めてもらうためには、まずハサミについて勉強しないといけない。だから工場に職人として入ったんだ。

■はじめは職人さんだったんですね。
当時のナルトシザーは、どんな雰囲気だったんでしょう?

今以上に、みんな職人気質だったなあ。
先輩はベテランばかり。教えてはくれるけれど、基本的には目で見て盗んで、工程を感覚で覚えて技術を高めるしかない。
ばらし(ハサミの分解)、研ぎ、磨き、調整。
板前修業のように、一人前になるまで順番に、何年もかけて仕事を覚える。
厳しいのは当たり前だから、辛いとは思わなかったけどね。
それより職人として、ひとつひとつの段階をクリアして習得していく喜びがあったよ。
それが自分の強みになるから自信がついて、どんどん仕事を楽しめるようになっていったよ。


かつてのナルトシザー 工場

『お客様の声を聴く』


■職人として大切にされていたことは?

当然、ハサミの調子、切れ味にはこだわっていたよ。
そのうちお客様の声を直接聞いてみたくなって、年に数回はサロンへ出向くようになったんだ。
そこでご使用になっているハサミのことを伺ったり、「ここをもうちょっとこうして」といったご要望をいただいて、調整を繰り返したり。
お客様の求めているものを知ることができて、自分の技術向上にも繋がる経験だったよ。

■職人時代、特に印象的だったことは?

入社して2年目ではじめて参加した展示会のことは、忘れられないなあ。
ワゴン車に、陳列ケースやら研ぎ道具やら、バフの機械まで一式積んで行って、1日で300丁も修理したんだよ。岐阜の大きな代理店で、当時としても斬新な展示会だった。販売数も多くてね。
バフをかけている横に屋台が出てて、みたらし団子を焼いていたなあ。懐かしいよ。

■その後、営業部へ異動されたんですね。

18歳で入社して、36歳で営業になったんだ。
それからはとにかく、どうすれば代理店様やお客様の信用を得られるか考えて、先方へ出向いたよ。

僕は新しいハサミが出たら、必ず家で子どもの髪を試し切りするんだ。お客様に自信をもって紹介するためにね。
ウィッグは何も言ってくれないけど、家族はもし髪が引っかかったら、容赦なく「痛い!」って言ってくれるでしょ。
自分で切ることで、髪にハサミを入れた感覚が分かる。
持ちやすさや、フィット感、感覚的な使いやすさの確認になるんだ。
それから切れ味、抜け感。
セニングだったら3、4週間経ってから、改めてヘアスタイルのチェックもする。まとまり感とか、はねてないかとかの確認だね。
その上で、これはいい!と思ってはじめて、お客様に紹介する。

そして一番大切なのは、お客様の声を聴くこと。ハサミにお客様の声を反映させて、最後まで細かく調整していくことが本当に大切だからね。これができるのがナルトシザーだから。


■営業時代の忘れられないエピソードは?

営業になって初めて訪問したサロン様は忘れられないなあ。僕の説明を聞きつつお客様をカットして、4丁購入してくださったんだよ。他社と比べて別格に高価なハサミだったけど、即決してくださった。ナルトシザーの商品力の高さを、改めて目の当たりにした瞬間だったなあ。
ローンの申し込み用紙を僕が書き損じてしまって「すみません、もう1回書き直してください」って謝ったのも覚えてる。鹿児島のサロン様だったよ。


『Imagine the best one.』


■そして創業60周年の今期、18年間務めてくださった前長谷川社長から引き継ぎ、代表取締役社長に就任されました。

これまで60年ナルトシザーが存続してきたのは、ひとえにお客様のご支援があったからです。
弊社のハサミを、親から子へと受け継いで使っていただいている話もうかがいます。

Imagine the best one.
「最高のハサミ」はお客様によって異なります。
だからお客様の声に耳を傾け、想像し、多様なご要望にこたえられるよう、職人は技術を追究し続ける。
理容師様、美容師様のパートナーとして、長く使っていただけるハサミを、社員一丸となって追求してまいります。
今後ともナルトシザーを、よろしくお願いいたします。


■最後に質問です。社長のいちばん好きなハサミは?

僕の究極のハサミはスピンヘネシー


スピンヘネシー

僕にはこれがいちばんフィットして持ちやすい。
もしも完全に自分の好みだけでハサミを作るとしても、スピン。僕の中ではもう、スピンが究極!
ちょっと持ってみて?静刃ハンドルに2本の置くとね…指に沿うこの流れが…
(スピン愛を語りだして止まらない社長)


サムネイル肖像画の描画タイムラプスも合わせて公開中です。

YouTube:https://youtube.com/shorts/xPIjDbSsMsQ?si=ggF5MNMHg_n8nFfC